2021.10.29
お正月には、様々な行事が行われます。
現代では少しずつ行事も簡略化され、昔ながらの行い方をすることも少なくなりました。
今一度お正月行事本来の意味や作法を知って、新たな気持ちで新年を迎えられてみてはいかがでしょうか。
様々なお正月行事について、詳しく見ていきます。
煤払い(すすはらい)
歳神様をお迎えするために、家の中に溜まった汚れを落とすことを「煤払い(すすはらい)」と言います。
江戸城では12月13日に煤払いが行われていたことから、この日をお正月の準備に取り掛かる「正月事始め」の日とするようになりました。
現代では年末の大掃除として行われています。
正月飾り
煤払いで家の中がきれいになったら、歳神様の依代である門松や注連飾り、鏡餅などを飾り付けます。
最近ではクリスマスを過ぎてから飾り付けを行うことも多くなっています。
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二年参り
元々大晦日は、歳神様を寝ないで待つ日とされてきました。
神社や寺院には年をまたいで参拝する二年参りに訪れる方も多くいます。
神社では、火を焚いて穢れを清める「大祓え(おおはらえ)」が行われます。
寺院では午前0時をまたいで除夜の鐘を108回つきますが、これは108個あると言われる人間の煩悩を祓うためだと言われています。
年越しそば
大晦日の夜には各家庭で年越しそばをいただくというのも長く続いている風習の一つです。
年越しそばには、細く長く生きられるようにとの願いが込められているとか、そばがほかの麺類に比べて切れやすいことから一年の災いを断ち切るという意味があるとか、様々なことが言われています。
冷・温の違いや具材の種類など、その地方や家庭によって個性豊かな年越しそばが食べられています。
初日の出
年が明けて最初に上る太陽を「初日の出」と言います。
歳神様は初日の出と共に降臨すると考えられていたため、初日の出を拝むという風習が生まれました。
見晴らしのよい山の頂上から「ご来光」を望む方もいます。
初詣
お雑煮やおせち料理を家族でいただいた後は、初詣に出かける方も多いのではないでしょうか。
初詣は本来地域の氏神様をお参りするものでしたが、最近では有名な社寺に大勢の方が訪れる光景がお馴染みとなっています。
年賀状
お正月に届く年賀状は、親しい方々の近況を伝えてくれるものです。
元々は近所の方や日頃お世話になっている方へ新年のご挨拶をする「年始回り」という風習がありましたが、遠方でなかなか会えない方に対しては直接のご挨拶の代わりとして年賀状を送るようになったのです。
最近ではメールなどで済ます方も多く、年賀状の形も変わりつつあります。
お年玉
子供たちにとってのお正月の楽しみと言えば、お年玉ですよね。
お年玉は元々、お供えした餅を年少者に与えることで、歳神様の力を分けていただこうというものでした。
現代では餅の代わりにお金が贈られるのが一般的になりましたが、お年玉に込められている思いは忘れないようにしたいですね。