2021.10.27
お正月を彩るお料理の数々。
家族揃っておいしいお正月料理をいただきながら一年の健康や幸せを願う―これこそ日本のお正月ならではの風景ですよね。
そんなお正月料理、意味や由来はご存知ですか?
最近のお正月料理の傾向とは?
お正月料理について詳しく見てみます。
おせち料理は、季節の変わり目である「節日」に行われる宮中行事にて神様にお供えした料理「節供」に由来しています。
やがてその中でももっとも重要なお正月にいただくお料理を「おせち料理」と呼ぶようになったそうです。
お正月には豊穣の神様である歳神様をお迎えするため、海の幸や山の幸をふんだんに盛り込んだお料理をつくり、神様にお供えした後、五穀豊穣や家内安全を願って皆でいただくというようになりました。
おせち料理を重箱に詰めるのには「めでたいことが重なるように」との意味が込められていると言います。
お正月は女性が料理をしなくても済むように、また煮炊きをして台所を騒がせないようにとのことから暮れのうちに保存の効くものを調理しておき、重箱に詰めて保存するようになったとも言われています。
本来は壱の重、二の重、三の重、与の重の四段重ですが、最近では三段重や二段重が多くなっています。
「まめに働けるように」との願いを込めた黒豆、「よろこぶ」の昆布巻き、子孫繁栄の象徴である「数の子」、長生きを意味する「海老」など、縁起が良いとされる様々なお料理が美しく詰められ、お正月を彩っています。
元旦にはお雑煮を食べるというご家庭も多いのではないでしょうか。
餅は古くからハレの日には欠かすことのできない食べ物とされてきました。
神様にお供えした餅を共にいただくことで、力を分けていただけると考えられていたのです。
雑煮は餅を人参や大根、里芋などの野菜や鶏肉と煮込んだもので、「煮雑ぜ」がその語源になったと言われています。
本来は年が明けて初めて汲んだ「若水」で作るものとされています。
味付けは関西では白味噌仕立て、関東ではすまし汁仕立て、また餅の形は関西では丸餅、関東では角餅が多いと言われていますが、それ以外にも地方や家庭によって様々な味付けや具材のお雑煮が受け継がれています。
お正月料理をいただく際には、「祝い箸」を使うのが正式です。
両側の先端が細くなった「両口箸」は、片側は神様、もう片側は人がいただくという“神人共食”の意味が込められています。
「柳箸」は、おめでたい席で箸が折れることがないよう丈夫な柳でつくられた箸。
「俵箸」は中央が膨らんだ俵の形をした箸で、五穀豊穣を意味するほか、子孫繁栄を願って「はらみ箸」と呼ばれることもあります。
祝い箸は使ったら自分で清め、松の内の間は同じものを使うのが正式なマナーとされています。
古くから受け継がれてきた日本のお正月料理ですが、近年は様々な変化が見られるようになっています。
各家庭で手作りするのが一般的だったおせち料理も、最近はお取り寄せで楽しむことができるようになりました。
選び抜かれた食材や伝統の技が光るこだわりのおせち料理で新年を迎えるのも素敵ですよね。
また、おせち料理以外にも、様々なお料理がお正月を彩るようになっています。
例えば、寒い季節にぴったりの鍋料理。
しゃぶしゃぶや海鮮鍋など、特別感のあるお鍋を家族で囲みながら、新しい年の幸せを願うというご家庭も増えているようです。
お正月の華やかな食卓には、お刺身やお寿司などのパーティー料理もぴったりですよね。
家族や親せきが集まるお正月には、皆で楽しむことのできる、とっておきのスイーツも用意しておくのもおすすめです。
お正月料理の形が変わっても、新年を祝い、家族の幸せを願う気持ちは同じ。
今年のお正月は、人気のお取り寄せグルメなどをチェックして、家族が笑顔になるお正月料理を見つけてみてはいかがでしょうか。