2023.08.28
お歳暮は、日頃お世話になっている方に一年間の感謝の気持ちを伝える贈り物。
そんなお歳暮、そもそもどういう意味なのでしょうか?
どのようにして始まったのでしょうか?
お歳暮の意味と由来を見ていきます。
お歳暮は、正月行事の「御霊祭り」に由来しています。
正月は本来盆と同じく祖先の霊をお迎えしておまつりする行事であり、そのために必要なお供え物を暮れのうちに本家や嫁の実家に贈るという風習がありました。
このときのお供え物がお歳暮の始まりだと言われています。
贈り物として用いられていた品は、塩鮭や数の子、するめ、また日本海側では塩漬けのブリなどの食品が多かったそうです。
贈る時期は、「正月事始め」と言われる12月13日から20日頃までというのが一般的でした。
やがて江戸時代になると、お歳暮は少しずつ変化していきます。
それまで血縁者に贈るのが一般的だったお歳暮ですが、武士の組合では組員から日頃お世話になっている組頭へ、準血縁関係を表すものとして贈り物が贈られるようになります。
一方商人の世界では盆と暮れに決済を行うのが一般的でしたが、この時に得意先に感謝の気持ちを込めて贈り物をする風習が生まれました。
このような挨拶まわりのことを「歳暮まわり」と呼ぶようになり、歳暮まわりに用いられる贈り物のことを「歳暮」と呼ぶようになったそうです。
ちょうどこの頃、中国の行事と日本の盆が結びついて生まれた「中元」も、祖霊へのお供え物から日頃お世話になっている方への感謝の贈り物として形を変えていったということです。
やがて時代と共に、正月本来の意味が少しずつ薄れ、正月行事の行い方も多様化していきます。
それによってお歳暮は“日頃お世話になっている方への贈り物”としての意味合いをますます強くしていきました。
お歳暮を贈る相手も、実家や親戚、上司やお稽古ごとの先生、友人など様々に。
デパートやインターネットショッピングでは11月頃から「お歳暮商戦」が繰り広げられるようになり、贈られる品も年々個性豊かになっています。
時代と共に少しずつ変化を見せているお歳暮。
どんなに形式が変わっても、大切な方への思いだけは大切にして贈りたいですね。
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