商品検索
カテゴリーから探す
価格帯で探す
鰹の豆知識
◇ 鰹の種類と特長
鰹の種類
スズキ目サバ科スマ属に属する回遊魚。英語名skipjack tuna。カツオの仲間には、ソウダ節の原料になるソウダガツオ属のソウダガツオや、歯が鋭く大型のハガツオ属のハガツオなどがいる。ソウダガツオにはヒラソウダ(英語名bullet tuna、frigate tuna)とマルソウダ(別名メジカ、英語名bonito,bullet mackerel)の二種があり、ヒラソウダは生食もされるが、マルソウダは血合いが多くて刺身には向かず、もっぱらソウダ節に加工される。カツオは、これらの仲間と区別する意味で、ホンガツオ又はマガツオとも呼ばれる。なお、マナガツオはカツオの仲間ではなく、イボダイの近縁種である。
鰹の生態
カツオは世界中の温帯から熱帯にかけての大洋に広く分布する。幼魚は小さなイカ類や甲殻類を餌としているが、成長するとイワシ類を食べるようになる。そのイワシを追って、大群をなして日本近海に近づく回遊ルートは二通りある。一つは黒潮にのって北上するルートで、フィリピン、台湾、南西諸島を経て日本列島の太平洋岸に現れる黒潮系。九州南部に近づくのが二月中旬、四国沖が3月中旬、紀伊半島が4月、伊豆・房総沖が5月と北上を続け、6月には常磐沖、7~8月には三陸沖まで進み、9月に北海道南部に達して水温が低下すると,Uターンして南の海に帰っていく。カツオの適水温は17~29度Cとされるが、これは黒潮の水温に近いという。もう一つのルートは小笠原系と呼ばれる群れで、ミクロネシア付近から小笠原海流にのって小笠原諸島、伊豆諸島とまっすぐに北上し、関東沖から三陸沖へと向かい、水温が低下すると南下を始める。いずれのルートでも、北上する群れは海の表層を泳ぐが、南下する時は中層を通る。
なお、回遊魚のカツオだが、大洋の島周辺の水温の高い水域で周年を過ごす瀬付きの群れもあり、日本周辺では、南西諸島や小笠原諸島の付近に生息している。回遊群は比較的若い3~4年魚が中心だが、瀬付きの群れは大型の成熟魚が多い。
鰹の形態
毎秒6~7mという高速で大洋を回遊するため、体型は典型的な紡錘形で丸みが強い。ウロコは背ビレから胸ビレにかけての部分を残し、退化してなくなっている。背ビレはわずかに離れて二基あり、サバ特有の離れビレは、背ビレの後方に八基。尻ビレの後方に七基ある。生後一年で16cmほどになり、4年目で50cm以上に達する。成魚の体長は1m前後。
背部は暗青色、腹部は銀白色。水揚げ後のカツオの腹側には数本の暗色縦体が走っているが、生きている時にはこの暗色縦帯ははっきりせず、その代わり背側後方に四本の紫色斑紋が鮮明についている。
◇ 鰹の産地と漁法
鰹の産地
カツオは早春から晩秋にかけて列島近海を回遊するため、前述したように時期によって漁場が移動する。カツオ一本釣り漁船は、そのカツオの群を追って移動しながら漁をするから、いちいち母港に戻るわけにはいかない。そこで、各漁船は漁の状況や前日セリ値を勘案しながら、そのつど、水揚げ港を選んで入港することになる。現在、主な水揚げ港は南から、鹿児島県枕崎港、同山川港、高知県土佐清水港、和歌山県那智勝浦港、静岡県御前崎港、同焼津港、同沼津港、千葉県勝浦港、同銚子港、茨城県那珂湊港、福島県中之作港、そして宮城県気仙沼港などである。
鰹の漁法
伝統的な漁法は、カツオの群の中に船を乗り入れて一尾一尾釣り上げる一本釣り[さお釣り]だが、これには主として二通りの方法がある。一つは、生き餌をまいて船の近くにカツオを集める方法で、もう一つは、疑似鉤[ぎじばり]と散水ポンプの組み合わせでカツオを呼び込む方法である。また、一本釣りといっても漁をする海域によって、沿岸一本釣り、近海一本釣り、遠洋一本釣りに分けられる。
一方、現在主流になっているのは、大型のカツオ・マグロ漁船による延縄や巻き網漁で、カツオが北上経路をたどって沿岸に近づく前に一網打尽にする。そのため、沿岸カツオ一本釣りの漁獲量は激減している。
◇ 旬の時季と目利き
鰹の旬の時季
カツオ漁はほぼ半年間という長期にわたるため、その旬を決めるのはむずかしい。漁獲する時季によって味わいが大きく変化するからである。かつて江戸っ子が初鰹といってもてはやしたのは、五月(旧暦四月)に鎌倉・小田原あたりで捕れたカツオだが、現在の築地市場に入荷する初鰹は、二~三月上旬頃に屋久島、宮崎、和歌山近海、でとれたものが航空便で送られてくる。まだ脂ののりはほとんどないが、身の締まりや魚体の色つやもよくさっぱりとした味わいがある。この後、関東近海に近づいてくるころには魚体が太り、ほどよく脂ものってくる。価格も初鰹の三分の一ほどに下がることもあり、六月頃までが春のシーズンとされる。この北上するカツオを「上り鰹」と呼ぶ。
一方、九月の後半から十一月にかけて三陸沖で獲れるものが「戻り鰹(下り鰹)」で、この時季はさらに丸々と太り、油もたっぷりとのっている。この脂ののった身質が最近の消費者の嗜好に合っているからのようだ。
鰹の目利き
カツオはサバほどではないが、非常に鮮度の落ちやすい魚である。鮮度を見分けるポイントは、エラが鮮紅色で目が生き生きしていること。背は鮮やかな暗青色で腹は銀白色に輝き、腹の縞目がはっきりしていること。腹に弾力があって背ビレがしっかりしており、尾に近い背の部分をさわってみたとき、ざらざらした感じがすること、などである。鮮度の落ちたカツオは、エラが黒ずんでいて、魚体に光沢がない。目がくぼんだ感じになっているものは、かなり鮮度が落ちていると見てよい。 また、カツオの身の色も脂ののりも良いのに、食べてみると後味の悪いものが春先に多く見られる。石ガツオと言って外見は普通なのに切ってみると身にごりごりした部分があり硬くて味が悪いものや、魚肉の中にろうそくのような白い部分があり、硬くて強烈な生臭みを持ったカツオがある。
◇ 黒潮の蛇行
黒潮の蛇行
近年黒潮の蛇行ということが言われている。黒潮の通り道に温度が黒潮より4度ほど低い冷水渦(冷水塊)ができたために黒潮がそこを迂回するように蛇行して流れる。そのために黒潮に乗ってくるカツオやマグロ漁に大きな影響がでている。 1999年11月は冷水渦が犬吠崎(房総半島)の東沖に発生。この渦をさけるように黒潮が大きくうねり、その”山”が本流から離れて「暖水渦」ができる現象が三月、五月、十一月に起きた。温かい海水の渦は三陸沖や関東東岸の漁業に影響を与えている。 一年に三度も「暖水渦」が出来るのは異例だ。
影響
黒潮に乗ってくるカツオやマグロが東北沖で前年の2~3倍の好漁。一方、暖水のおかげで親潮の南下が遅れ、サンマの南下も北海道東岸付近にとどまった。1999年11月中旬現在、北海道浜中のサンマ漁獲高が前年度比152%なのに対し、宮城県気仙沼では同71%、千葉県銚子では41%となっている。黒潮は東海、関東近海でも異変を起こしている。今年はじめから接岸や離岸を三回ほど繰り返し、接岸時には伊豆半島に向かってくるように流れるのが特徴。今夏以降は、強い分流が相模湾や遠州灘に流れ込んだ。このため、10月には伊豆半島沖などでスキューバダイビングの事故が多発。10月下旬には東海地方などで異常潮位を観測した。黒潮分流の影響で水量が増えているところに、大潮や低気圧の通過が重なったためで、海面は平常の満潮時より50~70cm上昇。三重・鳥羽港で道路冠水などの被害がでたほか、名古屋港では水門を閉鎖。東京港でも潮位は平年より最大役30cm高かったという。 「初ガツオ日本逃避行」 日経新聞夕刊より2001年4月 例年「初ガツオ」はこの時期黒潮にのり、南九州沖や八丈島沖に北上してくる。今年は黒潮が東南に大きく蛇行し、日本の近海から大きくそれたことで、出漁しても水揚げが極端に落ち込み、これが高値につながっている。卸価格は例年の六割高の水準で推移。二倍に達することもある。
冷水渦
温度が黒潮より4度ほど低い海水の渦。
暖水渦
黒潮の”山”が本流から離れて暖かい海水の渦ができる現象。
原因
異変は気象や海底の地形などに密接に関係するとされるが、詳しい発生メカニズムは不明。
◇ 鰹の名前の由来
名前の由来
カツオは、古事記や日本書紀「万葉集」にも登場するほど古くから食用にされてきた魚だが、身質が柔らかく傷みやすい魚のため、生食されるようになったのは鎌倉時代以降で、それ以前は、堅くなるまで干してから食用とされていた。そこから「カタウオ(堅魚)」と呼ばれるようになり、それが略されて「かつお(鰹)」と呼ばれるようになった、というのが通説である。また、戦国時代から江戸時代にかけての武家社会では、「勝男」に通じることから縁起物とされた。
かつお節
(1)よく水洗いされたカツオの頭を落とし、身卸し、身割りをする。 (2)煮熟が終わったものから、骨を抜き、形を整え修繕をする。 (3)修繕したカツオは、燻しながら乾燥される。燻し、放冷が4~5回以上繰り返され、乾燥される。その後、 (4)日干しし、表面に染み出た水分などを削り取る。さらに、天日で干し、かび付けのためかび付け庫に入れる。かびが発生したかつお節は天日で乾燥する。一番かびははらい落とし、箱に詰め再びかび付け庫に入れる。二番かび、三番かびと同じ作業を繰り返す。通常は四番かびまで行うが、長いものでは六番かびまで付けることもある。
なまり節
節におろした身を蒸し煮して作られる。煮物や酢のものなどに用いられる。
◇ 鰹の定番料理
鰹のたたき
焼き霜の技法を用いるたたきはカツオの代表的な料理の一つで、カツオの本場、土佐の名をとって土佐造りとも呼ばれる。カツオの皮は生では堅くて食べにくいが、焼き霜にすると柔らかくなり、食べやすくなる。と同時に焼き目の香ばしさが、カツオ特有の生臭みを消す効果もある。なお、通常の焼き霜造りは火取ってから冷水に取り、冷やしてから造りにするが、水っぽくなり味が落ちる。だから、土佐造りは生温かいままで造りにする。造りにしたカツオに軽く塩をふり身を引き締め、チリ酢(土佐酢)を振って包丁の腹や手で軽くたたいて味をなじませる。ここからたたきの名が生まれたといわれる。最後にチリ酢のたれをかけ、少しおいて味がなじんだ時がもっとも味がよい。ニンニクの薄切り、おろし生姜、大葉、キュウリ、大根の千切り等を添える。当店では、特製ゆずぽん酢を使用します。
鰹銀皮造り
腹身の皮目の美しさを活かした銀造りは、たたきとともに、鰹を使った代表的な造りである。皮が固いので食べやすいように、皮に二回切り込みを入れる。わさび、おろし生姜、大葉、キュウリの乱切り、大根の千切り等の薬味で食する。 新鮮な鰹が手に入ったら、たたきでもおいしいのですが銀皮造りにして食べると最高です。春の上り鰹はさっぱりした味わいだが、脂がのった秋の戻り鰹は特に美味。
鰹にんにく漬け
カツオは赤身魚の中でも特に、重厚な味が持ち味の魚だが、特有の生臭みやクセがある。ニンニクはその臭み取りの薬味として欠かせないものの一つだが、ニンニク醤油にしてカツオをつけ込むことで、クセが押さえられ、旨みは際立つ。たたきとは違った味わいの、シンプルな一品である。 漬け込んでから一晩おくと、身がしゃきっと締まり、濃厚な味になる。
鰹すり流し
中骨に付いている身(中落ち)や頭の内側の身、節取りや作取りするときにでる切れ端などのくず身を無駄なく利用して汁に仕立てる。くず身とはいえ、骨について飯給分は味は良く、上身を使うよりもコクのある汁になる。 身を裏ごししてから味噌汁に入れて炊き、カツオの旨みを十分に引き出してから、最後にこして汁だけを味わう。
なまりと蕗の煮物
フキ、タケノコともに春の味で、カツオとはよく合う取り合わせだが、ここでは、なまり節を使って仕立ててみた。なまり節は手で適当な大きさにちぎって加えるが、こうしたほうが包丁でそぎ切りなどにするよりも味がしみやすく、盛りつけにも風情がでる。なまり節は市販の物でも良いが、色の悪くなったカツオなどを利用した自家製を使うのも知恵。
なまりと胡瓜の和えもの
なまり節はさっぱりとした味わいなので、酢のものに仕立ててもおいしい。キュウリのほか、ウドやワカメなどとも相性がよい。 ここでは、なまりをちぎったものとちぎってより香りを出した木の芽を加え、山椒味噌であえることで、初ガツオの時期の季節感を出した。また、合わせ酢は使わず、なまり節にレモンの絞り汁をかけるだけにとどめ、木の芽の香りを活かしている。
酒盗
カツオの内臓で作る塩辛である。酒の肴として大変美味で、ついつい酒が進んでしまうところから酒盗と名付けられたといわれる。もともとは、なまり節製造の時に大量にでる内臓を生かすため、浜で作られた珍味だったとも伝えられる。 このまま突き出しとして使うほか、酒粕と混ぜて和え衣(酒盗味噌)にしたり、白味噌と混ぜた地に以下などをつける酒盗漬けなどにも利用される。
◇ 鰹の応用料理
鰹のさく、オランダ煮
カツオをさくに取り、刺身などに使った残りを利用する。皮付きのまま適当な大きさに切り分け、塩を軽くふる。片栗粉をまぶしつけ、サラダ油で揚げる。だし12、淡口ショウユ1、ミリン1,酒1の割りで合わせ、砂糖を少量くわえた地で炊く。フキを色よくゆで、皮をむき、だし、ショウユ、ミリンを合わせた地で煮含める。カブをゆで、薄味の八方地で炊く。これらを器に盛りつける。(湖畔亭・神奈川)
鰹あら煮
カツオのアラ(カマ、中骨、血合いなど)を一口大に切り分け、ザルに並べる。熱湯をかけて霜降りにし、冷水に落として、水を換えながら汚れをきれいに洗い落とす。水気をよく切ってから鍋に入れる。酒、砂糖、濃い口ショウユをひたひたに加えて味をととのえる。アラの上にショウガの薄切り(皮でもよい)を並べ、中火で炊きつめる。上がりにミリンを少量たらす。(青山クラブ・東京)。
鰹火取り腹簾
カツオのハラス(腹簾)に、金串三本を末広に打つ。強火の直火にかざして、皮目、身の両面を火取る。直ちに氷水に落として冷やし、水気をよくふき取ってから一口大に切る。山椒味噌と刺身醤油を添える。(青山クラブ・東京)
鰹ちちこの刺身
カツオのチチコ(心臓)は大きく、しかも意外とクセやにおいが少ないので、新鮮なものは刺身にする。ペーパータオルを厚めに敷き、水洗いして水気をよくふき取った心臓を置く。指先で強めに押して表面の血を出してから、包丁を縦に入れて切り開く。切り口にペーパータオルを強く押しつけて中の血を抜き、よく水洗いする。水気をふき取り、薄切りにして盛りつける。(青山クラブ・東京)
鰹はらんぼ、香味和え
カツオのハランボ(腹先)を皮付きのままひも状に細く切る。提供する直前に、豆板醤と少量の豆鼓味噌(市販品。中国料理の調味料で、大豆を発行させて乾燥させた豆鼓をペースト状にしたもの)、ショウユで和える。(湖畔亭・神奈川)
鰹つみれ鍋
カツオを上身などにするときにでる切り落としやくず身を包丁でよくたたき、田舎味噌、おろしショウガ、きざみネギ、少量の溶き卵をよく混ぜ合わせて丸に取る。吹い地を火にかけ、沸いたところに落とし、固める。つみれを器に盛り、先の吸い地を張る。塩ゆでして色出ししたミズ菜と、千切りのユズを添える。時には、別に赤おろしを入れたポン酢醤油を添えてもよい。(湖畔亭・神奈川)
酒盗のお茶漬け
枕崎産の酒盗で、あまり塩気が強くなく、半年以上熟成させたものを使う。酒盗を細かく刃たたきして、炊きたてのご飯の上にのせる。細かくきざんだ細ネギをたっぷりふりかける。酒をきかせ、塩味をつけたあつあつのだしをかけてお茶漬け風に仕立てる。(竹林亭・福岡)
鰹はらんぼ、塩引き茶漬け
カツオのハランボ(腹先)にたっぷりと塩をふり、二日間おく。表面の塩を洗い流し、水分をふき取る。焼き上げて、手で荒くむしる。ご飯の上に、きざみネギカツオ、おろしショウガの順にのせ、いりゴマを振りかけて、煎茶をかける。(湖畔亭・神奈川)
鰹茶漬け
カツオの身は皮を取り、薄く切って、濃い口ショウユ15,ミリン1の割りのタレに漬け5分~10分おく。炊きたてのご飯の上に、カツオの身をのせ、沸かし立てのあつあつのお茶をかける。白ごまをふって針ノリを盛り、ワサビを添える。生臭みがなく素朴な味でとても美味。
鰹はらんぼ塩焼
カツオのハランボ(腹先)に薄く塩をして焼く。脂ののったものが味がよい。
鰹糠(ぬか)味噌汁
中骨は椀に入る大きさに切り、霜降りし、冷水に入れる。水に中骨を入れ火にかけ、沸騰が保てる火力で約20分だしを取る。だしを火にかけ、糠みそ(市販品、米糠、塩、こうじが原料)をとき、味をみてこす。再び火にかけ、中骨と2~3cmに切ったニラを浮かして仕上げる。
◇ 一味違った鰹の食べ方
変わり鰹たたき
鰹のたたきを1cm強の厚さにスライスし、スライスした鰹をさらに真ん中から半分に切る。
鰹のたたきはバットに並べ軽く塩をふる。そして少し時間をおいてなじませた後、全体にゆずぽん酢をふりかければ下準備完了。
野菜類はごく細かいみじん切りにし、トマトを除いた野菜をボールに移し塩を加え、軽く塩もみをする。その後、ざるに移し流水で水洗いをする。
水洗いした野菜は、布巾で固く絞り水気を取った後、フレンチドレッシングであえる。
菜の中ににみじん切りしておいたトマトを入れ、塩を少々加える。
皿に半分の野菜を敷き詰め、その上に鰹のたたきを並べ、さらにその上に残りの野菜をのせて盛り付けの出来上がり
筍と鰹のたたきの木の芽ぬた
鰹のたたきを5mm位に薄くスライスする。
鰹のたたきはバットに並べ、上から軽く塩をふる。そして少し時間をおいてなじませた後、全体にゆずぽん酢をふりかけておく。
筍は皮付きのままぬか茹でをする。茹で上がった筍の皮をむき、縦に半分に切る。
筍をお吸い物よりやや濃いめのだし汁で煮る。煮た後はよく冷まし、布巾で充分水気を拭き取った後、食べやすい厚さにスライスする。※この時のだし汁は残しておく事。
生わかめは沸騰したお湯で軽く湯通しした後、冷水で冷ます。その後、布巾で水気を充分に拭き取っておく。
菜の花も沸騰したお湯で軽く湯通しし、色出しをした後、残しておいただし汁にひたしておく。
ぬたを作る。すり鉢にいりごまを入れよくすった後、木の芽を加えさらによくする。その上から白味噌、酢、砂糖、ゆずぽん酢を入れ、よく混ぜ合わせる。
下準備をしたそれぞれの材料を彩りよく盛りつける。
◇ 鰹の仲間
カツオ
◎カツオ[鰹]
◎別名 ホンガツオ、マガツオ
◎skipjack tuna(英)bonito(西)
◎サバ科
詳しい説明は、鰹その種類と特徴にあります。
スマ(ヤイト)
◎スマ[磨、須万]
◎別名 ヤイト、スマガツオ
◎little tuna(英)
◎サバ科
太く短い紡錘形で、背側は暗黒色の地に暗色の斜線が多数ある。胸ビレ下方にある数個の黒班を灸(きゅう)のあとに見立ててヤイトの別名がある。全長約1m。本州中部以南の西大平洋からインド洋海域に分布し、沿岸性が比較的強い。一本釣り、曳縄で漁獲されるが、漁獲量はそれほど多くない。
ホソガツオ
◎ホソガツオ[細鰹]
◎別名 アロツナス、ギンマグロ
◎slender tuna(英)
◎サバ科
近年、日本の市場に見られるようになった新顔の魚。カツオの名が付けられているが、カツオよりハガツオに近い魚で、体型がやや細長く、英名(slender tuna)もそれを意味している。南半球の温帯海域を中心に分布するが、北半球のカリフォルニア沖だけにはときどき出現する。体調約1m、体重10kgに達する。延縄でミナミマグロと混獲される。生の普通肉は淡褐色で、熟するとほぼ白色になる。栄養分はマグロ類に似ているが、カツオより脂肪が多い。刺身には向かないが、缶詰材料として良質で油漬けにされる。照焼き、味噌漬けなどにも向く。
ハガツオ(キツネガツオ)
◎ハガツオ[歯鰹、葉鰹]
◎別名 キツネガツオ
◎striped bonito, oriental bonito(英)
◎サバ科
両顎に鋭い犬歯があるのでキツネの名がある。体は紡錘形でやや側偏し、背面から側面にかけて10条ほどの青黒色の縦縞がある。西太平洋、インド洋の沿岸域に広く分布するが、南太平洋には分布しない。体長は1m余になる。曳縄、巻網、定置網などで漁獲される。肉はやや柔らかいが、秋から冬には刺身として美味で、塩焼き、照焼きなどでも賞味する。
マルソウダガツオ(メジカ)
◎マルソウダガツオ[丸宗太鰹]
◎別名 ソウダガツオ、マルソウダ、メジカ
◎bonito,bullet mackerel(英)
◎サバ科
体は紡錘形で、断面はほぼ円形に近い。背側の模様は点または短い棒状班となる。鱗のある胸甲は第1背ビレと第2背ビレの中間下方から徐々に細くなる。体長30~40cm。近縁のヒラソウダガツオと分布域はほぼ同じだが、本種は日本海にも侵入する。血合い肉が多く、肉味もヒラソウダガツオより劣るので生食はされない。なまり節や削り節の材料に利用されたり、フィッシュミールの材料にされる。別名のメジカは吻部が短く、目が口先に近づいていることによる。ヒラソウダガツオと混称してソウダガツオとよばれることが多い。
ヒラソウダガツオ(スマ)
体は紡錘形で近縁のマルソウダガツオよりやや側偏し、体高が高い、背側には斜走する暗色の条(すじ)があり、鱗のある胸甲は第1背ビレと第2背ビレの中間下方で急に狭くなる。体長25~40cm。太平洋、インド洋、大西洋の暖海域に分布し、地中海にもすむ。日本近海では秋から冬に南部海域を群泳し、夏には北海道沖まで回遊する。マルソウダガツオよりヒラソウダガツオのほうが沿岸性が強く、ときに大群を作る。刺身や照焼きにされ、またかつお節の代用にも加工される。近縁のマルソウダガツオとともに、ソウダガツオとよばれることが多い。
マナガツオ
南日本以南、西太平洋からインド洋に分布するが、黄海、東シナ海で漁獲量が多い。外洋性の魚だが、6~7月の産卵期には内湾に入って中層を群遊し、産卵後の秋に外海へ移動する。内湾で誕生した養魚も数ヶ月で体長3cmくらいになると外海へでる。定置網、刺網、曳網などで漁獲され、新鮮なものは刺身になり、他に照焼き、味噌漬け、みりん干しなどで賞味される。 関西地方で好まれる魚で、銀色の鱗が剥げない鮮度の良いものは高値で取り引きされる。肉質がやわらかく、クセのない味は周年変わらない。中骨を干して油で揚げ、骨せんべいも作る。